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そして、祖母になる

先日11歳年の離れた妹から『赤ちゃんができた』という報告を聞いて、ふと子どもの頃のことが頭をよぎった。

妹が生まれるまではひとりっ子で、しかも飲食店を経営していた両親は朝から夜遅くまで帰ってこない。

わたしは昭和一桁年代生まれの祖父母に厳しく育てられた、小さな猛獣のような生き物だった。

ある時『弟か妹ができるんだけど、どっちだと思う?』

と邪気なく母が聞いてきた。

わたしは『一姫二太郎って言うし、男の子なんじゃない?』と答えた。

両親、とくに父は男の子を欲しがっていて、遅くにできた赤子に期待を寄せているのが幼心にもよく分かっていたからだ。

齢九つにしてこの堂々たる忖度ぶり。

『ひょっとしておまえはベストオブ忖度キッズなのか?』

と今ならツッコみたくなるほどの、9歳の少女としてほぼ満点に近い模範解答を繰り出したことをよく覚えている。

そしてさも弟か妹が生まれるのを心待ちにしている風な、これまた模範的な体裁を周りの大人たちには見せてはいたが、心の中では

『また厄介事が増える…』

というほの暗い感情を抱いていた。

その予感は大いに的中し、子ども1人ですら野に放ち放題だった両親が赤子の面倒を見られるはずもなく、必然的に姉であるわたしが妹の世話をすることとなった。

ミルクを作って飲ませてあやして寝かしつけ、服を着替えさせてずっしりと重くなったオムツを替える。

世にいう『ワンオペ育児』である。しかも11〜12歳の子供が、である。

ついには育児ノイローゼ一歩手前で、頭に広範囲のハゲができるという事態にまで陥ったのだった(笑)→笑えないw

なので、妹には『あんたを育てたのはわたしだからね。わたしが母親みたいなモンだからね』と事あるごとに言うようにしていて、妹もわたしには絶対服従の意を公的にも表明している。(たぶん)

そしてその妹が母親になるという。

両親は他界し、もう他に頼れる人はそばにいない。

そうか。

今度はわたしは『おばあちゃん』になるんだな。

でもあの時のようなほの暗い感情はない。

それは自分が大人になって様々な経験をし、2人の子どもを持つことで子育ての艱難辛苦を乗り越えてきたからだと思う。(今も真っ只中だけど)

今度は、頭にハゲを作らない自信は、ある。